10年後の臨床実験といわずに、もっと早く・・・「皮膚の保湿や強度に関係するたんぱく質」を回復させる化合物で、アトピー改善
アトピー性皮膚炎には多くの人が悩まされています。
日本国内では約40万人の患者がいるそうです。
治療方法としてはステロイド剤が主に処方されますが、これを否定する意見などもあったり。
色々な情報が飛び交っていて、どういう治療をすればいいのか患者さんも混乱気味。
しかし、今回かなり有効そうな実験結果が発表されました。
発表したのは、京都大学の椛島健治准教授のグループ。
アトピー性皮膚炎では「フィラグリン」と呼ばれるたんぱく質の減少が見られるそうです。
この「フィラグリン」は保湿や皮膚の強度を保つとされ、今回の発表ではこのたんぱく質を回復させる「JTC801」という化合物を約1000種類の化合物の中から発見したということです。
アトピー性皮膚炎のマウスに飲ませる実験で4~6週間でフィラグリンの量が回復、アトピーの症状も緩和されたという実験結果が。
気になるのは記事の中で、椛島准教授が「10年後を目処に臨床試験の実施を目指したい」と言っていること。
臨床試験をするだけで、そんなに時間がかかるものなんですね・・・
日本では薬の認証というのがとにかく遅いという印象があります。
もちろん、認証の過程でどうしても時間がかかることも多々あるのでしょうが・・・
アトピー性皮膚炎は掻いてはいけないのに無意識に掻いてしまって悪化したり、根本的な原因がよくわかっていなかったりと非常に厄介な病気です。
こういった治療は多くの患者が待ち望んでいるはずなので、一刻も早い実用化を願いたいです。